Chelsea Factory

Chelsea Factory
Chelsea FC has a long history.       Contact : change2013lifeofyos@yahoo.co.uk

日曜日, 6月 19, 2016

非Chelseaストーリー 英国EU離脱? Stop Brexit! (1)

イギリスでフットボールを見ながら、気楽そうに暮らしていると、いいですねえ、と羨まれることが良くある。 これが精神的なことであれば、いえいえ、そんな簡単な話ではないんですよ、と反応して見せるが、経済的な点についてなら、まあ、おかげさまで、と答えてきた。

特に経済的側面については、今年の初めごろまでは、まあ、トランプがアメリカの大統領になって、英国がEUから離脱でもして世界経済が崩壊しない限りは、大丈夫でしょうと、冗談ぽく言ってきたが、この数か月はその”冗談”にイギリス人の顔が凍りつくようになってしまった。


大体、キャメロンがEUについて国民投票をすると言った時点で、通貨ユーロへの参加を潔しとしなかったこの国で大丈夫かな、と思ったが、当時は人気絶頂にあったキャメロンが信任投票として言い出したもので、労働党は基本的にEU支持だから、数的に勝負にならないのだろう、と思った。

EUはもともと、経済共同体から発しているのだから、ここから離脱することは大きな経済的メリットを失うことになる。
そりゃあ、元々は入っていなかったのだから、離脱しても生きては行けるだろうが、今と比較して経済的に不利になることが多いことは、誰が考えてもわかる。 スイスのように入っていない国もあるが、その経済規模は英国の比ではない。

EUの政策には、人権派的、労働者保護的発想の強い面があり、特にフランスの労働法に基づいた諸政策には英国の現場では面食らっているものも多い。 死刑はようやく英国でも廃止されているが、量刑についての発想がEUが更生を促すものであるのに対して、英国では懲罰的側面が強く英国人には馴染めない面が多いことは、良く話題になる。

とは言え、メリットがあればそれに対する対価を払わなければならないのは当たり前であって、良いとこ取りはできない。

さすがに良識ある英国民それぐらいはわかっているのだと思っていたら、保守党の元英国市長モップ頭の大人げないボリス・ジョンソン離脱支持を表明、実際の広報活動が始まってから一気に離脱派が勢いを得て、支持率は拮抗、離脱派の方が優位に立つようになってしまった。

離脱派のキャンペーンは、デマばかり、例えば毎日£350Milの資金がEUに流れている、と大書した赤いバスが町を走り、それがニュースに映る。金額自体に間違いがあるとは言えないが、EUから英国に戻ってくる資金がそれに匹敵すること、メリットがその金額を上回ることは触れられない。全額国家負担だがサービスが悪いと定評がある医療機関(NHS)について、疲弊困憊した老夫婦が待合室にいるシーンと、元気な若夫婦が子供に囲まれて楽しそうに待合室にいるシーンをビデオで流して、離脱すればこんなイサービスは向上します、とか。(どこにもそんな経済的根拠はない。)
一方、残留派は経済界から圧倒的な支持を受け、IMF、世界銀行等すべての経済機関や学者達から支持を受けているが、その理由は論理的過ぎて、数字が多く、インテリ以外わからない。

ひどいのでは、右翼団体のゴスのような厚化粧のお姉さんが、「英国は建国以来クリスチヤンの国です、異教徒にとやかく言われることはありません。」と言っているのもあった。さすがにこれはリピートされなかったが、シーザーのガリア戦記で蛮族の支配する邪宗の国と言われゲルマンの大移動、ノルマン人に征服されバイキングが住み着き、フランスの宮廷生活が続いていた英国を何と理解しているのだろうか。

無智文盲(差別用語かな?)、トランプ(差別かな?)みたいだ。

0 件のコメント: