新スタジアム完成予想写真(埋込) |
誰かから借りないことには、辻褄が合わなくなる。
しかし、チェルシーにとってスタジアムへの設備投資は鬼門なのだ。
過去に2回チェルシーはオーナーが変わっている。創立者のMearsファミリーは、1983年にイーストスタンドの増築資金£3Milが負担できず、クラブ所有権を手放した。
後を引継いだKen・Batesは一旦経営を立て直し、ヨーロッパからの選手を当時としては考えられないくらい積極的に導入することで、チェルシーをプレミアのトップクラスの一つにまで引き上げたが、2003年ウェスト・スタンドの増築にかかる社債1億ポンドの利払いができなくなり、アブラモビッチに経営権を売り渡した。
アブラモビッチは、選手の補強費用を含め初年度2億ポンドを投入したと言われている。
当初実際の経営を引き継いだManU出身のピーター・ケニヨンは3年で単年度黒字を達成、5年で累損を一掃するとか、いかにも詐欺師らしい美辞麗句をならべたが、単年度黒字まで9年かかり、黒字額は経理基準の変更でどうにでもなりそうな140万ポンド。 それ以降何かあると大口の特別損失を計上して、純利益は数千万ポンドの赤字と二桁少ない黒字が入れ替わりで計上されており、とても累損一掃には至っていないとみられる。この償還できないは赤字は全てアブラモビッチの懐で賄われており、初年度に借入を返済して以来、無借金経営であるが、実はアブラモビッチの投資額(資本金)が年々増えている状態。 正確にはわからないが、アブラモビッチのこれまでの投下額は5億ポンドから10億ポンド(約750億円から1,500億円)とみられている。
新スタジアムの建築費用は5億ポンドと見積もられているが、計画は2-3年前のもので、その後6-7億ポンドに上がっていると見るのが妥当。
アブラモビッチは株式を中国に渡すつもりはないとのことであり、あくまでも借入という形での資金調達になるとみられている。
しかし、チェルシーの一昨年の総収入は3億2千万ポンド、この数字から5億ポンドの借り入れを行い、毎年返済して行くと言うのは相当きつい。入場者が2万人増えても、それで増える年間収入は4-5千万ポンド、経費を差引いた残りで、借入れ金の返済原資を生み出すと言って説得するには、まともなビジネスマン相手に通用するか疑問。チャンピオンズリーグ4連覇でもすれば、別だが。
そこで、予測不能な中国資金の出番となると言うことだろうが、ロシアマフィアと理不尽中国資本の対決、どうなることやら、不安が一杯。
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