Chelsea Factory

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木曜日, 11月 30, 2017

11月29日 Vs Swansea 1-0

BBCのMOMがスワンジーのキーパー、元アーセナルのファビアンスキーと言うのがこの試合を象徴している。
開始20秒でもらったキーパーと1対1のチャンスをペドロが決めていれば、8-0ぐらいで終わったかもしれないのに。打ったシュート21本、枠内10本、相手はシュート2本、枠内ゼロ、ナシ、ニルなのだから。
おまけは、レフェリーに文句を言ったコンテの退場、選手のレッドカードとは違って、2試合ベンチ入り禁止とかはないよね。 しかし、モラッタはファビアンスキーの好セーブにあったとは言え、決められない。少し焦ってきた。
主力選手を休ませるとしていたコンテだが、結局アザールも使って、完全休養はアスプリクエタとバカヨコの二人だけ。10分でも出場すると疲労は抜けず完全休養にならないが、みんな大丈夫かな。今月一杯週二回の試合が続く。 心配性の私は不安が抜けることがない。

Chelsea (3-4-3): Courtois; 
Rudiger, Christensen, Cahill (c); 
Zappacosta (Moses 74), Kante, Fabregas, Alonso; 
Willian (Drinkwater 80), Morata, Pedro (Hazard 80).
Unused subs Caballero, Azpilicueta, Ampadu, Bakayoko.

Scorer Rudiger 55
Booked Morata 90+2

Swansea (4-3-3): 
Referee Neil Swarbrick.
Crowd 41,365

日曜日, 11月 26, 2017

Vs Liverpool (A) 1-1 Draw

チェルシーに似て強いのか弱いのか分からないリバプール、なんとしても勝ちたい相手だが、調子に乗るると手が付けられなく可能性もある。
セスクに代えてドリンクウォーターと言うのは意外。試合後のコンテによれば、途切れなく出場しているセスクを休ませたかった、と。 ドリンクウォーターは特に悪くはなかったが、良くもなく、攻撃面でセスクのような貢献はできなかったが、そこまで期待はしてなかっただろう。たまにいいパスを出したりもしたが、絶好機に決めることもできなかった。MFにカンテ、バカヨコ、ドリンクウォーターの3枚使いは人員の使い過ぎ。バカヨコの存在感がなく、このうちの二人使いでいいと思ったのは、私だけではないだろう。
試合は、前半一方的に攻められたが、良くサラを抑えて、決定的ピンチは招かずチェルシーの方が得点の匂いがするカウンターを何度かみせた。
後半も似たような展開だったが、65分一瞬の気の緩みからSalahに得点されてしまう。PoolはSturridgeとSalahのチェルシー出身者2枚使い。Sturridgeは抑え込んだが、終始警戒していたにもかかわらずSalahに決められるとは情けない。しかし、Salahは元チームチェルシーに敬意を表して喜びを表に出さなかった。偉いもんだと見直した。
後は、チェルシー必死に攻めるが時間との競争、それまで70%近くボールを支配されていた状況が急に変わる訳もない、今日はダメかと思ったところ、コンテはドリンクウォーターに代えてセスク、続いてウィラン、ペドロとアザール、モラッタに加えて前の選手4人で総がかりを目指す。そうなると、プールが防戦一方となり、そこから渾身のカウンターと立場が変わる。Salahにはまた決められそうになるが、クルトワがさすがのセーブ。
しかし、時間はなく、もうだめかと言うところ、ウィリアンがエリア正面でボールでもらって、右に流れる。ウィリアンなら隙間からシュート―を打てるから、打ってくれというゴール裏の願いも空しく、右へ右へと切れ込み、シュートを打つのには角度がない。また、ハーフチャンスかと思ったところで、フワッとしたシュート、反対側のゴール裏から見ていると、ボールが上がって回転しながら落ちてくる、ポストのボール一つ分上から、ポストの下の方へ、キーパーがどこにいるのか分からない。そのまま。ボール一つ分ポストの下をゆっくり通って、サイドネットが揺れ、同点。熱狂するチェルシーファン。
あれは、シュートだったのか、クロスだったのか
と聞かれて、勿論シュート、と。 

まあ、勝ちたかったけれど、アウェイで追い付いての引き分け、良しとしないといけないのだろう。

それにしても、殆ど一人で攻撃を引っ張ったアザールはすごい。アザールにボールが渡るとリバプールのDF陣が縮みあがる。かってのヒーロー、ゾラはドリブルで有名だったが、素直なドリブルだった、メッシもそう。アザールは手品か曲芸のようだ。普通、トゥキック、インサイドキック、或いはヒールとかで蹴るが、アザールはヒールでも真後ろの踵、内側の、外側の踵、裏の踵を使い分ける、相手の踵にあてて一人ワンツーまでやる。アザールのプレーを見ているだけでも、ニュートラルなファンは楽しめると思う。


Chelsea (3-5-2): Courtois;
Azpilicueta, Christensen, Cahill (c);
Zappacosta (Willian 83), Drinkwater (Fabregas 74), Kante, Bakayoko (Pedro 77, Alonso;
Hazard, Morata.
Unused subs Caballero, David Luiz, Rudiger, Moses.
Scorer Willian 85

Liverpool (4-2-3-1): Mignolet; Gomez, Matip, Klavan, Moreno; Milner, Henderson (c); Salah, Coutinho (Lallana 89), Oxlade-Chamberlain (Mane 89); Sturridge (Wijnaldum 66).
Unused subs Karius, Alexander-Arnold, Robertson, Firmino.
Scorer Salah 65

Referee Michael Oliver
Crowd 53,225

木曜日, 11月 23, 2017

Vs Qarabag (C/L Away) 4-0

順当な勝利で、一方でアトレティコがローマに勝ったため、グループ1位になる可能性が戻ってきた。(最終アトレティコに勝たないといけないが、ベスト16進出が決まったので、メンバーを落として、気を抜くから、無理だろう。)
順当な勝利と言っても、立上りは相手に枠に当たるシュートを打たれたり、完全に一方的と言うわけでもなかった。
しかし、20分にウィリアンが倒されてPK獲得、退場者が出て試合は決まった。
その後は、3分に一本シュートというほど一方的にはならなかったが(そこまで頑張る必要ないし。)危なげなく勝った。
このところ、チャンスを何度ももらいながら決め損ねていたモラッタが後半出場、自信回復のチャンスだったが、また絶好のチャンスを2回は外してしまった。 
一方ここまで、出場機会が限定されていたウイリアンが、2本のゴール、PKを両方とも獲得、と大活躍。今後の先発を大アピールした。
それにしても、観客数67,000人と言うのは、すごい。

Chelsea (3-4-3): Courtois;
Azpilicueta (c), David Luiz, Rudiger;
Zappacosta, Kante (Drinkwater 75), Fabregas, Alonso (Cahill 58),
Willian, Hazard (Morata 65), Pedro.
Unused subs Caballero, Christensen, Sterling, Bakayoko.
Booked Alonso 53

Scorers Hazard 21 pen, Willian 36, 85, Fabregas 73 pen

Qarabag (4-5-1):
Sent off Sadygov 19
Booked
Rzezniczak 41, Medvedev 70.

Crowd 67,100

土曜日, 11月 18, 2017

Vs West Bromwich (A) 4-0

この11試合勝ちがなく、監督の首が危ないWest Bだから楽勝の筈だが、こういうチームに数少ない勝ち星をプレゼントするのがチェルシー、と心配したが杞憂だった。

先発はManU戦と同じ。ManU戦でベンチからも外されたダビド・ルイスがベンチには入ったが、先発メンバーには入れず。やっぱり1月にはOutだろうか。
17歳のアンパンマンがウイランを挟んでルイスと並んでウォームアップしていた。 3人のアフロの中で、今シーズン生き残るのは17歳のウェリッシュだけか。

立上りこそチェルシーが支配したが、ウェスト・ブロムのロングボールの方がゴールを脅かし、オフサイドとは言えネットを揺らさたりした。しかし、基本はチェルシーが支配、アザールが相手陣内でボールをキープしているところ、明らかなファウルを受けて転倒する(ビデオを見れば両足を踏まれている)もファウルがもらえず、しばらく倒れたまま、立ち上がっても足を引きずっているのにウェスト・ブロムファンからブーイング。これにアザールが怒り、気合がはいって鮮やかなプレーを連発した。
ウェスト・ブロムのファンは今日のプレーでアザールは顔も見たくないと思うようになったかもしれないが、怒らせたあんた達が悪い。
エリアのすぐ外でボールをもらうと足が痛い筈のアザールが見事なミドルシュート、キーパのリバウンドをモラッタが決めて先制。
それでも、まだ怒りが収まらないアザールはその2分後に報復のような体当たりをして、イエローをもらってしまう。 さらに4分後にはモラッタからのヒールパスに抜け出して、キーパーと1対1、グルっと回り込んで角度のないところから、問題なくゴールで、勝負あった。アザールの怒りもこれで収まったが、プレーは収まらず、その後も好プレーを連発。
前半終りぎわ、モラッタが得たエリア側のフリーキックに遥か群衆を離れて、ファーの荒野に一人でいたアロンゾが時間の余裕をもってダイレクトで決めて、3-0勝負あった。
フリーのように見えるが周りにはDFもキーパーもいるのだ。
後半60分にはセスクからのパスにゴール前で、一人、DFやキーパーから自由になって、アザールが体をねじってゴール。チェルシー側スタンドの真ん前で、チェルシーファンも一瞬息を飲む素晴らしいシュートだった。70分にペドロと交替してお休みになった。

ファブリガスに前がモラッタとアザールと言うのは攻める手数が少ないように思うのだが、カンテやバカヨコが十分攻めも頑張ると今日のように、積極的な試合運びができる。というか、今日はアザールが出来過ぎだったようにも思う。

ドリンクウォーターが67分にセスクの交替で出てきて、23分もプレー時間をもらったのは意外だった。代表を断って、コバムでコンテに恭順の意を表したことに対する論考かな。

次は、水曜日にアウェイ、アゼルバイジャンのQarabag戦で、土曜日がリバプールと無茶なスケジュール。Qarabag戦はメンバーを落とすと思うが、バチュワイエが怪我で落とすFWもいない、かと言ってあまり落として、引分けとかになったらえらいこと。大変だ。



Chelsea (3-5-2): Courtois;
Azpilicueta, Christensen, Cahill (c);
Zappacosta, Kante (Willian 76), Fabregas (Drinkwater 67), Bakayoko, Alonso; Hazard (Pedro 70), Morata.
Unused subs Caballero, Rudiger, David Luiz, Ampadu.
Booked Hazard 19, Fabregas 50, Morata 89

Scorers Morata 17, Hazard 23, 62, Alonso 38

West Brom (3-5-2): Foster;
Booked
Rondon 54, Yacob 88.

Referee Jon Moss
Crowd 23,592

金曜日, 11月 17, 2017

スタンフォード・ブリッジはヨーロッパで最も高価なスタジアムに。

恐れていた通り、計画の遅延で新スタジアムの建築コストが£500Milから£1,000Mil(10億ポンド)に高騰したとデーリーメールが伝えている。
しかも、新スタジアムでの開幕は2024/25年とはるか先になると。

果たして実現可能なのだろうか?。
それまで、チェルシーは生き延びられるのだろうか?

http://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-5092381/Cost-Chelsea-s-new-Stamford-Bridge-rockets-1bn.html

水曜日, 11月 15, 2017

Drinkwaterの憂鬱

インターナショナルでプレミアが中断して、退屈な週になっている。
W杯出場が決まったイングランドでは、フレンドリーは主力選手が続々と理由をつけて辞退、思わぬ若手にチャンスが与えられている。
Rubenイングランド代表で得点機もあった。
その中で最も注目されたのが、チェルシーからクリスタル・パレスに出向中のRuben Loftus-Cheek、第一戦のドイツ戦で初先発、Man Of The Matchの活躍、第二戦のブラジル戦にも先発出場した(早い時間に故障交替)。 クリスタル・パレスとの契約上1月には戻れないが、シーズン終了後には確実にチェルシーに戻るだろう、と言われている。
Ruben Loftus-Cheekは、2014年にFAユースカップで主将を務めて、優勝に導いた。このチームには同じように今回召集されたTammy Abraham(Swanseaにローン中)やこの夏Liverpoolに移籍したSolankeがいた。 ユースレベルでは、輝くようなスター揃いのチームを主将としてRubenは中盤で落ち着いて上手にまとめ、存在感があった。
しかし、彼を見ていて当時頭をよぎったのは、Jack Corkであり、Josh McEchranだった。
Cork,Burnleyから代表へ。
Jack Corkは89年生まれの28歳、長い間アカデミーからユースで活躍し、全ての年代でイングランドのユース代表に選ばれたが、結局ファーストチームでの出場は殆どないまま下位チームにローン、サザンプトンからスワンジーを経て現在はBurnlyにいる。それでも、彼は頑張り続けた結果、今回イングランド代表に初選出され15分のプレイ時間をもらった。Burnlyはプレミアのチームだし、最近の年俸は£760千(約1億2千万円)だそうだから、サッカー選手としては成功した方に入るのだろう。 ただ、残念ながらチェルシーから声がかかってくることは、もうないだろう。(クラブこそ違え、ビッグクラブから出て、ビッグクラブに戻ったドリンクウォーターのような例もあるが。)
Josh、今はBrentford.
Jopsh McEchranはCorkより4つ年下だが、Corkよりはるかにワンダーキッドと期待された。全てのユース年代でイングランド代表に選出され、2010年には17歳でトップチームの試合に3試合出場した。しかし、線の細さからか、トップチームでの出場はこの年の3試合にとどまり、下部チームへのローンが続き、そこでも出場機会に恵まれず、結局現在はブレンドフォードに移籍している。
Corkはそれなりに成功したし、McEchranも未だ必死にプレーしているが、若くしてもてはやされ、消えて行った選手は沢山いる。
14年当時FAユースカップを見て思ったのは、上手だけれどCorkやMcEchran同様RubenがLampardの後を継ぐようなチェルシーのトッププレーヤーになるのは無理なのだろうな、ということだった。(ちなみに、アブラハムはカルーにはなれるかもしれないが、ソランケは勘違いして消えていくだろう、とも思った。)
果たして、Rubenは若手の中では生き残ったが、チェルシーでの出場機会は極めて限定されている。
そりゃあそうだろう、セカンド・ストライカーのMFとして使うなら、アザール、ウィリアン、ペドロを上回る存在感が必要だが、そこまで派手な選手ではない。ファンの中には英国人のRubenを使えとわめく連中もいるが、結果に責任を負う監督にしてみれば、それは無責任な意見だ。
Rubenが目標とするのはBallackとか。
いい心がけだ。ロナウドやアザールにはなれん。
しかし、ウィリアンやペドロも年々歳を重ねていく。今回大きな注目を浴びたことからRubenにチャンスが回ってくる可能性は随分大きくなった。とは言え、セカンドストライカーなら世界にはもっと強力なプレーやがたくさんいる。 身近なところでも、デレ・アリ、やサネ、或いはヘススは年齢は大差ないが、現時点でRubenより上だ、チェルシーがペドロの後任にRubenを£35Milで売って、その資金でサネを獲得しても不思議ではない。
もし、Rubenがチェルシーで生き残るとしたら、それはランパードのように、或いはセスクのようにプレーにおいてチェルシーの攻守の中心になり、皆がRubenを見てからパスの出す先を決めるような存在になり得るかどうかだろう。 それはRubenの努力以上に監督がRubenに何を期待するか、どのような役割を与えるかによる、と思われる。

もう一人、イングランド代表で今回話題になったチェルシーの選手が水吞みことDanny Drinkwater。
まだプレミアでの出場時間は20分未満
相次ぐ主力選手の辞退で困った代表監督のサウスゲートが、ドリンクウォーターに声をかけたところ、「怪我から治ったばかりで、未だ試合勘が戻っていないから今回は遠慮したい。」と辞退したとか。
これに対して、選手上がりの評論家たちから、一旦辞退したらもう呼ばれないと思え、来年のW杯はもうないと思え、とバッシングされている。
しかし、怪我から返ってきたばかりで、試合勘が戻ってない、と言うのはコンテが復帰初戦のカップ戦の後、ドリンクウォーターのプレーを表して言った言葉そのまま。
言い換えると、コンテの言葉を受けて、はっきりそう言われたかどうかは別として、今は試合勘を取り戻すことに専念しないと、チェルシーでの立場が危ないと考えたか、そう言うプレッシャーを感じたからだろう。
苦労人、応援してるよ。
バカヨコとカンテで基本後ろのMFは固定されている。コンテは、相手によって攻めたいときはバカヨコに代えてセスクと考えていたようだが、カンテ、セスクでは守備があまりに雑、で、カンテ、バカヨコ(ダビド)、セスクを後ろにおいて、前にモラッタ、アザールの二人だけにしたら、攻めがあまりに薄すぎる、やはりモラッタ、アザール、ぺドロ(ウィリン)の3人は前に置きたい、と悩んでいる。
本来はカンテーバカヨコ、カンテ―ドリンクウォーターでやれるかと思ったが、ドリンクウォーターが怪我で出遅れ、セスクが予想以上に頑張って、契約更改か、とか、話がこんがらがっている。さらにドリンクウォーターはMnaU出身だが、ManUレベルではないと放出された口、それほど器用ではない。コンテは器用なプレーヤーが好きだから、果たしてドリンクウォーターを使う気になるかどうか、、、。
過去2戦の出場実績を見る限り、ドリンクウォーターは目の覚めるような働きはできなかった。そうなると代表合宿に参加している暇なんてない、コバム、コンテの前でいいところを何とか見せないといけない。
そこへ、Rubenの代表戦での活躍、ドリンクウォーターの気分は欝々として晴れない。
うーむ、頑張れ!!!


土曜日, 11月 11, 2017

チェルシーの業績推移

チェルシーはアブラモビッチのおかげ倒産を免れ、大幅な戦力補強ができた。
どれぐらい、アブラモビッチに頼っているか、この13年間の業績推移を下に添付した。
前の奥さんと、初期のアブラモビッチ。前に座って
いる子供が今では生意気そうな若者になっている。
なんと、黒字になったのは僅か2年だけ、それ以外の11年間は赤字、合計純損益は驚愕の累積赤字△£758Mil、数字が大きすぎて読めない人がいるかと思うが、赤字7億5千8百万ポンド。 1ポンド150円換算で1,140億円に相当する。 総収入の約1/4が赤字。

こんな業績で一般の企業は成り立たない。
しかし、チェルシーの場合、借入金はゼロ、金利の支払いも心配する必要はない。
アブラモビッチは不足資金を貸付金ではなく、金利支払い、返済の必要がない資本勘定に投入して、自己資金で賄っている格好にしている。 
言い換えると、金利を生み出したり、将来返してくれることを期待してお金を出しているわけではない、ということ。 一説には、投入した資金の総額は£1.4Bil、14億ポンド、約2,100億円に達するとか。

これは、ちょっとやそっとのお大尽でできることではない。そこら辺のスーパーマーケットのオーナーや勘違いした成金ではとても太刀打ちできない。エルトン・ジョンやロッド・スチュアートでも、遠く及ばない。リーグが違う。
アブラモビッチ以降、Man U、Arsenal、Man City、Liverpoolも各国の大金持ちが経営権を所有するようになり、今ではアブラモビッチは必ずしもプレミア最大のお金持ちオーナーではなくなった。しかし、アブラモビッチ以外は皆将来的な見返り目当ての投資、経営権取得であり、ざるに水を注いでいるようなアブラモビッチの投資(揶揄しているのではない、感嘆と尊敬の念を籠めている)とは違う。
唯一、アラブのシークMan Cityだけがアブラモビッチ以上にひたすら資金投入しているが、関連会社がスタジアムの命名権を買ったとか、形の上ではここまで赤字を表には出していない。
そう言えば、最近ブリッジであまり
見かけないようで、気がかり。

因みに、15/16年の総収入3億ポンド強のうち、テレビ放映権、その他コマーシャル収入が3/4を占め、入場料収入(match day revenue)
は7千万ポンドしかない。スタジアムの収容人員を1.5倍にしてもそれで得る増収は3-4千万ポンドで、赤字の額から見てたかが知れている。経済的に見てそのために5-6億ポンド投資する必然性は見当たらない。
16/17年の業績は早ければ来週中に発表されるらしい。先期特別損失を計上した見返りに相当するナイキからの商標権使用料が5-6千万ポンドが入ってくるので、相当の黒字になるのでは、と期待されているが、焼け石に水のようだ。

それでも、チェルシーファンはもっと金を出してあの選手を獲れ、この選手を獲れ、ボードは何をしているのだ、とうるさい。イギリス人を中心とするチェルシーファンの誰一人、こんな懐事情は考えてないように見える。
とにかく、チェルシーファンとしては、アブラモビッチ様には足を向けて眠れない。

 
   
Chelsea FC 業績推移 (単位:百万ポンド)
(アブラモビッチ買収後)
年度
総収入
純利益
 2003/04
120.0
-87.8
*
 2004/05
149.1
-140.4
 2005/06
152.8
-80.2
 2006/07
190.5
-74.8
 2007/08
213.1
-65.7
 2008/09
206.4
-44.4
 2009/10
209.5
-70.9
 2010/11
225.6
-67.7
 2011/12
255.7
1.4
 2012/13
255.8
-52.0
 2013/14
319.8
18.4
 2014/15
314.3
-23.1
 2015/16
329.1
-70.6
**
累計
2,941.7
-757.8
(25.7%)
* 03/04年総収入は推定。
** 15/16年特別損失計上前純利益
   £4.7Mil 特別損失 £75Mil

数値は主としてGuardian紙からの引用。一部記事によって微妙に数値が異なることがあるが、適当に正しそうな方を採用した。いずれにしても大差ない。(元資料はCompany Houseへの登録数値の筈。)

金曜日, 11月 10, 2017

チェルシーに中国資本?

アブラモビッチが中国の投資家/金融機関と、新スタジアム建築資金5億ポンドの調達につき相談している、との噂がSun/Mailから流れてきている。 
新スタジアム完成予想写真(埋込)
以前書いたように、億万長者でロシアで裏のお金が自由に動かせると言っても、5億ポンドを表に出せる資金で調達するのは簡単なことではないだろう。
誰かから借りないことには、辻褄が合わなくなる。
しかし、チェルシーにとってスタジアムへの設備投資は鬼門なのだ。

過去に2回チェルシーはオーナーが変わっている。創立者のMearsファミリーは、1983年にイーストスタンドの増築資金£3Milが負担できず、クラブ所有権を手放した。
後を引継いだKen・Batesは一旦経営を立て直し、ヨーロッパからの選手を当時としては考えられないくらい積極的に導入することで、チェルシーをプレミアのトップクラスの一つにまで引き上げたが、2003年ウェスト・スタンドの増築にかかる社債1億ポンドの利払いができなくなり、アブラモビッチに経営権を売り渡した。
アブラモビッチは、選手の補強費用を含め初年度2億ポンドを投入したと言われている。
当初実際の経営を引き継いだManU出身のピーター・ケニヨンは3年で単年度黒字を達成、5年で累損を一掃するとか、いかにも詐欺師らしい美辞麗句をならべたが、単年度黒字まで9年かかり、黒字額は経理基準の変更でどうにでもなりそうな140万ポンド。 それ以降何かあると大口の特別損失を計上して、純利益は数千万ポンドの赤字と二桁少ない黒字が入れ替わりで計上されており、とても累損一掃には至っていないとみられる。この償還できないは赤字は全てアブラモビッチの懐で賄われており、初年度に借入を返済して以来、無借金経営であるが、実はアブラモビッチの投資額(資本金)が年々増えている状態。 正確にはわからないが、アブラモビッチのこれまでの投下額は5億ポンドから10億ポンド(約750億円から1,500億円)とみられている。
新スタジアムの建築費用は5億ポンドと見積もられているが、計画は2-3年前のもので、その後6-7億ポンドに上がっていると見るのが妥当。

アブラモビッチは株式を中国に渡すつもりはないとのことであり、あくまでも借入という形での資金調達になるとみられている。
しかし、チェルシーの一昨年の総収入は3億2千万ポンド、この数字から5億ポンドの借り入れを行い、毎年返済して行くと言うのは相当きつい。入場者が2万人増えても、それで増える年間収入は4-5千万ポンド、経費を差引いた残りで、借入れ金の返済原資を生み出すと言って説得するには、まともなビジネスマン相手に通用するか疑問。チャンピオンズリーグ4連覇でもすれば、別だが。 
そこで、予測不能な中国資金の出番となると言うことだろうが、ロシアマフィアと理不尽中国資本の対決、どうなることやら、不安が一杯。

火曜日, 11月 07, 2017

Chelsea remembers ; 11月4日 Vs Manchester United 1-0

 Elephant remembers. と言う言葉がある。象は死に場所を知っている、寿命が来たと悟った象は、静かに遠い記憶の彼方に埋もれたその場所へ戻って行く、みたいな意味だ。
ロンドンでは、10月後半から赤いポピーの襟章つけた人々が行き交う。それは、第一次世界大戦の戦没者たちへの哀悼の意を表す、日本の赤い羽根のようなもの。あらゆる国家間の衝突、権力間の衝突で亡くなった人々に哀悼の意を表して、試合前1分間の黙祷が捧げられた。Chelsea Remembers、Chelseaは戦争で亡くなった愛する人々のことを忘れない、と。
しかしまあ、たまたまこの日が記念行事の日だったと言うだけで、ManU戦とは何の関係もない。 
両チームとも、それぞれの事情で、負けたくない大事な試合だった。
立上りは、ほぼ互角。潰し合っての互角ではなく、両チームとも積極的でダイレクトな攻めでゴールに迫りながらの互角で、迫力があった。セスクのサイドからのセンタリングにモラッタに追いすがられたManUジョーンズの見事なダイレクトボレー、オウンゴール(モラッタのプッシュで認められず)とか、ラシュフォードのチェルシーDFの間を抜けたフリーヘッダ(バーの5㎝上)とか見どころがあった。さすがManU、良く訓練された強いチームとの印象が強く残った。
しかし、次第にManUの攻撃はゴール前まで届かなくなり、少しづつChelseaのペースに。とは言え、絶好のチャンスが何度かバカヨコに回って決められなかったり、モラッタも肝心なところでこけたり、決まらない。それでも、次第にペースを握って、コーナーやフリーキックのセットプレーから呆気なく得点が勝つときのパターンと期待したセットプレーも決まらず、0-0引分けの匂い一杯で前半終了。
ManU相手ならホームで引分けも仕方ないかと思った後半は、出だしからチェルシーがボールを支配して攻めまくる。アザールの手品のようなプレーが随所に、カンテが攻守縦横無尽に走り回り、こぼれ球にバカヨコが素早く反応、MFにこの二人がいることで、攻め手の自由度が増えたのかセスクが右に左にうまくいけばのキラーパスやワンツー。しかし、それでも崩しても決めきれず、後半も10分経過。このChelseaの時間帯に得点できないと、後がやばい、と思ったところで、アスプリクエタのクロスをモラッタが55分にドンピシャで決めて先制。クエタのモラッタへのアシストは今季5本目とFB-FWの組み合わせとは思えない強力コンビだ。スペイン語が通じるからか?
残り時間35分もあるのに、途端に守り徹底、カウンター一閃戦略に転向。残り25分の65分時点での、ザッパコスタ→ルディガーは相手の攻撃重視を見て明らかな、逃げ切り専念宣言。
そうなると、ManUは当然かさにかかって攻めてくる。78分のセスク→ドリンクウォーターも中盤3人で守れの指示。 ManUは Fellaini 62, Lingard 78、Martial 62と攻撃的な選手を投入している。
こうなれば、逆にChelseaに試合をキルオフするチャンスも生まれてくる。セスク、バカヨコ、モラッタがそれぞれ絶好のチャンスを得るが決められず、最後の最後まで緊張感を持ちつつ試合終了。Chelseaが勝った。

Chelseaの陣容で、少しコメント。怪我上がりのKanteは素晴らしかった。Man of the matchの活躍。時々軽いバカヨコのフォローをして3バックの前を守る一方、チャンスとみれば攻め上がり、シュートも数発、上がった後相手にボールが渡ったときの帰り方の早いこと早いこと。
モラッタ、アザール、セスクのコンビネーションは実際に攻めるのは2人だけで、攻めが手薄になって攻撃に厚みが出ないというのが今までの印象だったが、カンテ、バカヨコが自由に動いてくれるおかげで、セスクの自由度が増し、最近になく分厚い攻撃を続けることができた。

モラッタとルカクの対決になったが、ルカクは前半にシュートを一本打ったものの、エリア内でのボールタッチはゼロ。モラッタは決められそうなところを何本か決められなかったものの、明らかな存在感を見せて決勝ゴール、とモラッタの圧勝と報じられている。

頭が痛いのが、ダビド・ルイス。練習でコンテと衝突したとか、Roma戦での軽はずみなプレーでコンテの怒りを買ったとかで、ベンチにも入れず先発落ち。(代わってセンターバックを務めた若いクリステンセンは評価ウナギ上り。) 試合後コンテはルイスについて、もっと努力しないとずっと試合に出られないかもしれない、と厳しいコメント。第二のコスタか、と。一時的な怒りか、長引くのか、何が起こるのか、良くわからない。 ルイスは選手間での評判が良く、成績が良い時はいいが、結果が出ないと選手たちの不満が募る一因になりかねない。
本日、獲得やユースなど選手の総まとめをこの10年やってきたTechnical DirectorのMr. Emenaloが突然辞めた。 この夏の選手獲得がうまくいかなかった責任を取ったとか、選手獲得についてコンテと意見が合わなかったとか言われている。ルイスが干されたことと関係がありそうな書きぶりをしているメディアもある。
チェルシー・メロドラマと言う。 キナ臭い。


Chelsea (3-5-2): Courtois;
Azpilicueta, Christensen, Cahill (c);
Zappacosta (Rudiger 65), Kante, Fabregas (Drinkwater 78), Bakayoko, Alonso; Hazard (Willian 87), Morata.

Scorer Morata 55

Unused subs: Caballero, Ampadu, Pedro, Batshuayi.
Booked Bakayoko 20

Man United (3-4-1-2): De Gea;Matic, Lukaku.
Booked Jones 48, Herrera 50, Fellaini 70

Referee Anthony Taylor
Crowd
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水曜日, 11月 01, 2017

10月31日 Vs Roma 0-3 (C/L)

負けました。
立上りで思わぬ失点、すっかりゲームプランが狂ってしまった。
今季の敗北、すべてアクシデントから立ち上がれないで負けている。

でも前半は積極的にチャンスを作って良く攻めたのだが、決められず、ルイスの軽いプレーとルイディガーのぼんやりしたミスから二点目献上、勝負あった。
50分過ぎにはウィリアンを追加投入という、コンテには珍しい攻撃的な早い交替をみせたが、効果がなかった。

どうも、クエタを右のウィングバックで起用すると結果が芳しくない。
セスクの、一人抜かれたら見送るだけ、のプレーが中盤の緊張感を維持できない。
ケイヒルもミスが多い。

ブー―――――――――――――――――――。