Chelsea Factory

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金曜日, 2月 07, 2014

2月3日 Man City (Away) 1-0

We're the Chelsea, We're the best, Fxxk off the rest ! Fxxk’em all !

ご機嫌さん
帰りのバスに早めに乗り込んで、ニコニコとスマホをいじっていると、見知らぬおっさんに「もう自信一杯だね(You're confident now.)」と声をかけられた。

来る途中の隣のおじさんとの会話を聞かれていたらしい。
「帰りは楽しい旅になるだろうか」と聞かれて、「いやミゼラブルな旅にならなければいいんだが、Horror Showになったら嫌だなあ、、、、しかし、相手は今シーズンホーム11試合11勝、総得点42点、1試合平均約4点、こりゃフットボールチームの成績じゃないよ。」
 「確かに攻めはすごいが。守りに弱点がある。それに、アグエロが怪我で出ないから、一方的な試合にはならず、いい試合になると思うよ。」
 「アグエロも怖いけれど、ManCのキーはシルバ。シルバを止めないと手がつけられなくなる。それに、アグエロがいなくても、ネグレドとズエコの二人で今シーズンもう40得点しているそうだ、ウチのFW3人集めて10点以上得点したてっけ。」
と、まあいかにも情けない返事をしていた。 
実際、前日の夜には風邪ひいて、少し体調を崩したこともあって、今回は行くの止めようかなあ、という気にかなりなっていた。
しかし、もし劇的に勝ってその場にいなかったとしたら、何のために英国にいるのかわからなくなってしまう、と思い直して、勇気を振り絞って来たわけ。

何、Spursに6-0、5-1でダブルをしたって、ManUに4-1、Arsenalに6-3で勝ったって?
ふん、チェルシーはそのマンシーにホーム、アウェイのダブルをしたんだぜ。
矢でも鉄砲でも持って来い。


試合経過

試合の出だしは予想通り一方的に押し込まれた。 チェクがおたおた飛び出したり、最初の4分で3回はピンチを招いた。 
その後も一方的に攻め込まれる局面が続く。 ManCの攻めは右と左両サイドから、しかも両サイドには必ず二人いてパスを廻しながら入ってくる。それも針の穴を通すようなパスで、また受け手は不自然な体制ところにパスが来ても、上手に自分のものにして次のプレイにつなげる。 さすがにうまいものだ。
ところが肝心のシュートは枠内に中々飛ばない。 一気呵成に攻めていたManCもこれをいくら繰り返しても得点にはならないと気がついたのか、或いは少し攻め疲れたのか、 15分ぐらいを過ぎたところから、センターラインあたりでボールを廻して機を伺うようになった。
出だしの何も考えないラッシュ戦法に若干戸惑っていたチェルシーだが、こうして時間がをもてるようになると、自分の戦略でゲームを進めることができる。 それまでアタフタを駆け戻ってきていた攻撃陣が、守りに気を使いながらもカウンターを念頭に置いたプレーができるようになり、戦況は五分五分に、決定的なチャンスはむしろチェルシーの方が多くなってくる。

最初の決定的なチャンスは27分。 
DFがクリアしたボールが最前線のウィランに流れてきて、ウィランが相手DFを交わして裏を取ろうとしたが、逆に相手DFに自陣に蹴りこまれる、それをDFが大きく前方へフィード、再びウィランの前へポトリ、相手が戻りきらないうちに、ウィランはペナルティ近くまで駆け上がる。 気がつくと味方は周りに3人、敵は2人、左にいたラミレスにパス、ラミレスは完全フリーでファーにカーブしたきれいなシュート、ところが敵もさる者引っ掻く者、キーパーのハートが指先で弾き返し、ウイランの頭上へ慌てたウイランのオーバーヘッドキックは場外へ飛んでしまった。 少し落ち着いて、ボールを止め、今度は右のエトーへ回せば、どフリーだったのに。

その4分後、今度は左サイドをアザールが駆け上がる、センターラインを過ぎたところで中央を駆け上がってきたラミレスへ、ラミレスは右サイドを駆け上がってきたイヴァノビッチへ。 
イヴァノビッチは、いつの間にか左から右ペナルティエリア奥深く走りこんだアザールへ縦パス、アザールはペナルティエリア内ゴールに向かって右側で待っているラミレスにパス、ラミレスがズドーンと打ったら相手DFに激突。
リバウンドがペナルティエリアの外側へ転がって行ったところ、飛び込んできたイヴァノビッチが左足で目の覚めるようなシュート、ジョー・ハート動けず、0-1、Rest is a history。

当然アウェイスタンドは狂気乱舞、Boring Boring Chelsea(退屈な、退屈なチェルシー)の大合唱。
イヴァノビッチは自分の頭をシャンプーするパーフォーマンス。 (相手キーパーのハートがシャンプーの広告に出てるんだって。 イヴァ、個人攻撃はいかんのじゃないか?)

その後もManCにボールは廻されるものの、決定的なチャンスは与えず、逆にチェルシーは何度も決定的なチャンスを作り出して、完勝。
ボール支配はManCの65%に対して、チェルシーは35%だが、オンターゲットのシュートはManC3本だけ、チェルシーは二倍の6本、加えてポストを叩いたのが3本あった。 見たか、AVB、モイズ、ベンゲル、こうすりゃManCを無得点に抑えてかつ勝つことが出来るんだよ。
2010年以来のホーム無得点、今シーズンホーム42得点、11連勝のManCを止めたこの試合は、リーグ監督協会が選定する今週の全ディビジョンを通してのBest Displayに選ばれたそうだ。(今までこんな賞があるなんて知らなかった。少なくともチェルシーは今までもらったことがないぞ、てか、先々週のサッカー記者協会によるMourinhoの表彰と一緒で、突然この試合はすごい、と言って賞をつくったんじゃないかな、と疑っている。 少なくとも毎週表彰してるなんて聞いたことがない。)

Mourinho、戦略の勝利

新聞やテレビはMourinhoの戦略が見事な勝利を収めたと、Mourinhoべた褒め。 
色んな小ネタも出てくる。 
先週のトレイニング、選手は、負けないトレイニングをすると思っていたら、アウェイで勝ってダブルを達成するんだとMourinhoは宣言して、ManCのビデオを研究、何度も何度も同じ練習を繰り返した、とか。 
Mourinhoによれば、先週のトレーニングで言うべきことは全て言ったので、試合前のスピーチで喋ることが無くなってしまった。 仕方がないから試合前のスピーチはマッサージ師(第一次Mourinho時代からいて、Terry達とつるんでいてひょうきんなことで有名。)に喋らせた、と。 スコットランド訛りが強くて、Mourinhoは一言も分からなかったが、選手は分かったようだ、とか。(一体何がわかったのだろうか)

先週のWestHamは超守備的布陣でChelseaの攻撃を抑え、Mourinhoは19世紀のサッカーと非難したが、ManCityのホームでは、Mourinhoがその超守備的な布陣をとる、ゴール前にバスを停めるのだろう、と皆が思っていた。 メンバーが発表になって、オスカル、ランパードがベンチ、本来DFのダヴィド・ルイスが中盤と聞いたときには、誰もが守備中心、やっぱり、と思った。
しかし、試合が始まると、見た感じからして違った。 例えばWestHamは自陣にボールが来ると、すぐ選手が後ろ4人、その前に5人横一列の直線で並び、相手ボールを中へ入れないぞという体制をとった。 チャピオンズリーグで優勝したときのバルサと対戦ではチェルシーは後ろに6人横一列(DF+FW)、その前にMF4人横一列にならべた。 
ところが、この日のチェルシーは横一列に並ぶようなことは殆どなく、出たり入ったり、不規則に個別の相手に合わせて上下し、前の3人はお呼びがかからない限り、戻らない。 
即ち、バスは停めなかった。

良くみていると、ManCityの攻めは、真ん中のシルバ、トーレの二人、特にシルバがボールを右に左にさばき、サイドからのセンタリングを中の二人のFWが決めるという古典的パターンが基本だ。 左右のサイドがクロスを上げるためには、左右で相手サイドに勝つことが必要で、ナバスと言うMourinho曰くスピーディゴンザレスはいるものの、ザンブレッタやコラロフと言ったサイドバックが上がってMFとパス交換することにより、サイドで勝って、中へ切れ込んで来る。 このこの指令をするのがシルバで、ボールをはたくとともに、トーレとどちらがサイドに加勢にいくか、前のFWに加勢に行くかを瞬時に決めて攻めてくる。

チェルシーは、このシルバとトーレをマティッチとダビドの二人にラミレスの協力を得て押さえつけること、それでもサイドに流れたボールは左がマティッチ、右がラミレスがサイドバックを助けること、残った一人がセンターを確保すること、等の約束事を徹底して実行し、バスではなく一対一の個人技で攻めを押さえ込んだのだ。

ManCityのサイドバックが攻撃参加すれば、当然ManCityの陣内両サイドにスペースができる。それをめがけてDFがクリアすれば、スピードのあるエトー、アザール、ウィランが走りこんで裏を取れる。 アザールとウィランが左右に入れ替われば、相手DFはどっちがどっちかついて行けない。 フェルナジーニョ不在で本来DFのデミケリスが守備的MFに入ったおかげで、DFよりの位置取りをしてくれると、前と後ろの間に大きなスペースが出来る。 スペースを貰えば、アザールの技巧を止めることは誰もできない。

他にも、色んなバリエーション、約束事があったのだと思うが、基本はシルバとトーレを窒息させること、それがMourinhoのタクティックスであり、チェルシーの完勝だった。 Easy Easy Easy.

LampardのいないChelsea
DavidのいるChelsea

と言うわけで、英国中はMourinho絶賛の嵐だが、これ後講釈、勝てば官軍の世界。 大体、試合前ManCを停められるのはChelseaしかないとか書きながら、実際の勝敗予想でChelseaの勝利を予想したのは、Chelseaファン以外ゼロ、ニル、Chelseaファンですら、立場的にChelseaの勝利に投票するけれど、勝つのはManCだろうな、と。(あ、それは私か)
前半、ManCityは殆ど枠内シュートを打てなかったが、しかし外れたシュートでも9ヤードボックス内からのシュートが何本もあった。 
チェクやDFがシュートコースをカバーしていたから外れたということもできるが、一本でも誰かに当たってコースが変わって入っていたりしたら、試合展開、試合後の評価は全く違ったものになっていただろう。 所詮は結果論で、今回はラッキーだったのだと思う。
ただ、Morinhoにはその幸運を自分の実力だと思わせる力がある。

オスカルが先発から外れたのは、中盤でのボールの組み立てより、攻めのスピードがこの試合では重要との判断によるものだろうが、同時に先日旅立ったMataに対する、はなむけ、状況に応じて使われる選手は変わることを示す側面があったような気がする。
Man Managementに長けたMourinho, この大事な試合でDavidを起用したのはシルバを抑えるためにはDFをMFとして起用することが必要だった、と説明するかもしれない。そしてそれで皆納得するだろう。 Davidもそのミッションを良く果たしたように見えるかもしれない。 しかし、Davidは今回失敗しなかったものの、すばらしい仕事をしたとも思わない。期待された役割を果たしただけ。 
RamiresでもLampardでもその仕事を割り当てられればこなせたかも知れず、少なくとも真ん中にDavidがいる恐怖感からは開放されていたと思う。 
しかし、この大事な試合、Davidを起用する必要がMourinhoにはあった。 
現時点ではLampadの方が役に立つかもしれないが、いずれは誰かに代わらざるを得ない時期が来ている。ならばそれを長引かせるのではなく、早めにLampardのいないChelseaに監督もファンも本人も他のプレイヤーも慣れなければいけないのだ、と。
そして、地雷のようにおっかないDavidの存在にも。

アルペンスキーヤーのようにすいすい進むアザール。 (日本なら牛若丸と言うのだが。)

Mourinhoに言わせると、Chelseaはまだまだ発育途上の子馬です、と。
ミルクを与えて育てないといけない、と。
誰も信じちゃいないけど。

いずれも、DailyMailから無断借用。訴えないでね。


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