この間、Cudiciniはキーパー人生で6回ぐらいヘマをしたと書いたので、もう過去の人なってしまった、Cudiciniについて一度おさらい。
クリーンシート率はChelsea史上No1 PKのセーブ率も高かった |
Cudiciniは1973年生まれの、41歳。
ACMillanで活躍した父親の陰で、イタリアでは今一つ花咲かず(U21代表には選ばれたことがある。)、1999年から2009年までChelseaに在籍。
2001年頃から正キーパーとして活躍したが、2004/5年シーズンからはPeter Checの控えになった。
2014年までのChelseaキーパーで最多出場は60/79年のBonnetiで729試合、2位がChecの478試合だが、クリーンシートは、Bonnetiの208試合に対しChecが220試合と既に史上1位になっている。 Cudiciniは、出場216試合、クリーンシート101試合と、どちらの数字も史上第3位。
クリーンシート率だけを見ると、Cudiciniが四捨五入で47%、Chec46%とハナの差でCudiciniがトップだ。
ロシアから来たKarine(146試合) |
Div1の時代からPremiumリーグが出来て、Chelseaが外国人選手の獲得を積極的に行い、強豪の端に名前を載せ始めた、当初のキーパーはロシア人のKarine(92/99年、146試合、51クリーンシート)、上位に定着し始めた頃がオランダ人のEd de Goey(97/03年、179試合 73クリーンシート)。
Ed De Goeyは長身で、ひょうひょうとした、どこかとぼけた感じのある、キーパーで、確か当時1シーズン最多クリーンシートの記録を作ったように記憶する。 当然その記録はChecによって破られたが。
長身なのはいいが、腰高でトンネルするのではないか、とよく冷や冷やさせられた。
実際にトンネルしたのは覚えていないが、
ビッグダッチ Ed de Goey(179試合) |
1点目、2点目はエリアそばでシュートコースを空けたDFが悪いが、3点目はサイドに飛び出してKanuに交わされたde Goeyのヘマと記憶する。
de Goeyとしても、キーパー人生で記憶に残る敗戦だっただろうと思う。
そういう意味では、Kanuはいい選手だったが、あの試合が彼の選手人生の中で最もFWとして結果を出した、華やかな記憶が残っているのではないだろうか。
Cudiciniはde Goyeの陰にかくれて、殆どで番がなかったが、00年ぐらいから膝に故障を抱えていたde Goyeに代わって、出場機会が増え、01/02年シーズンからほぼ正キーパーとなった。
モデルにも起用され、リーグ随一のイケメンキーパー (216試合) |
de Goyeが身長200cm近くあったのに対し、Cudiciniは身長が190cmなく、小柄の部類にはいった。 このハンデを克服するため、積極的に前に飛び出すことで体を大きく見せ、また瞬発力は抜群だった。
キーパーとしては小柄なことから、今一フロントの信頼は厚くなく、元ManUのボスニッチなどがやって来て競争せざるを得なかった。(ボスニッチは尿検査でコカイン使用が発覚して自滅した。)
02年頃だと思うが、ChelseaがLiverpoolに4-0で勝った試合があって、そのMan Of the Matchが得点者たちではなく、Cudiciniであったことからも、いかに神がかりセーブを連発したか、想像できることと思う。
01/02年はChelseaのPlayer of the Yearに選ばれ、02/03はリーグのベスト11、キーパーに選ばれた。
この頃には、確かPKを3連続ぐらいで止めたことがあり、その後Checに正キーパーの座を奪われた後も、PKだけはCudiciniの方が上なんだけど、とファンは噂していた。
積極的な守備ゆえに、失敗も少なくなかった。 前回6回はヘマしていると書いたが、正確に6回かどうかは知らない。 99/00年シーズン初戦ホームで4-0で勝ったSunderland相手にAwayで2-4で負けたが、失点の一つは、Cudiciniが相手FWにパスしてしまったことだった。
ああ、やっちゃった。 |
ArsenalのHenriには2回ぐらいボールをわたしてあげ、準備が整わないうちにFKを蹴られて失点したこともあった。(あれはHenriがズルでCudiciniのヘマとは言えないが。)
酷かったのは、Arsenalがゴロでクリアしたボール、Cudicniの前に転がって、チームメートは前を向いて、Cudiciniからのフィードに走り出したところで、見事にトンネル、無人の荒野に走りこんだのはHenriだった。
因みに、Cudicinitとde Goeyは一度もArsenal に勝てなかったと思う。
アブラモビッチが来た初年度、資金を投じて各ポジションを補強したが、キーパーはCudiciniがいるから十分として、殆ど実績がなく、ロートルのアンブロージオをイタリアから安いお金で補強したところ、クディチーニが怪我で長期離脱。 目をつぶりながらアンブロージオのセーブを見守る羽目に落ちいった。 チャンピオンリーグのQファイナル、Awayでほぼ10年ぶりにArsenalに勝った時のキーパーはアンブロージオだった。
これに懲りて、翌シーズンのために当時のラニエリがチェコから若い将来性のありそうなキーパーを補強。
後を継いだMourinhoは中心となる真ん中の選手、Cudicni, Terry, Lampard, Gudjonsenを呼んで、お前たちがこれからこのチームの中心になるんだ、一緒にチャンピオンになろう、と声をかけた。
しかし、開幕戦でゴールを守っていたのはCudiciniではなく、若いChecだった。
Rest is the history.
Cudiciniはその後も4年間、信頼できるSubのキーパーとしてChelseaにとどまった。
最近の、Checとクルトワの関係に触れて、"Checは出番がなくなれば、出て行くだろう。私は4年間Chelseaに留まったが、Checの場合は世界No1か2を争い引く手あまただから、”と言っている。 正直と言うか、、、
しかし、Cudicini現役時代最大のヘマは、正キーパー争いをしている時に、犬の散歩で犬に引っ張られて捻挫、1か月かそこら大事な時を棒に振ったことだろう。
ヘマはピッチで起こるだけとは限らない。
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