エリートクラブによるスーパーリーグ構想は、袋叩きにあってイングランド6クラブが参加撤回を表明、アッと言う間にポシャった。
袋叩きとはこのことか。ボリスにまで怒られてしまった。 |
イギリスに本拠を置いた資金源は米系のファンド(幹事JPモルガン)が今後23年間の資金供給を保証すると言うものだった。
こんな議論がイングランドのファンに通用する筈が無いのは誰でもわかる。こちらのファンは例外なく、ダービーやサンダーランドがMan Uやアーセナルをにボロ勝ちする日を夢見ており、FAカップがこの国でだけ他国以上の歴史とステータスを誇っているのも、フットボールの中に(のみ)ノンリーグ・クラブがManCやリバプールといったクラブを破るジャイアント・キリングの夢を持っているからだ。レスターの優勝には、ファンならずとも好感を持ったが、強豪と言われるレアルやバルサとはたまにやるだけで十分で、毎週、’一人よがりの美しいサッカー’を見たいなどと思っているファンは、イングランドには誰一人としていない。
イングランド6クラブの内、最初にチェルシーが抜けるための文書を作成中と言うニュースが伝わり、それを聞いてManCが公式に撤退を表明、雪崩を打って6クラブが全部引き上げ、他国のクラブもこれに倣った。
ManUのGlazerとLiverpoolのHenry、いずれも思慮が 足りなかったと謝罪。腹の中では英国の労働者階級は 扱いにくい、と忌々しく思っていることだろう。 |
最初にチェルシー、続いてManCが抜けると言い出したのは偶然ではない。この2クラブは元々積極的ではなく、最終発表の3日前に他クラブからの強い誘いで、仲間外れになるのもなあ、と渋々参加したと言われている。 他の4クラブはアメリカのスポーツ産業の資本やファンドの投資が入っており、最終的には資金効率、予算達成率が問われるのに対し、この2クラブはアブラモビッチとシークの道楽で採算を無視した資金投入を行っており、予算がどうのこうのという発想がない。 それだけに金満チームとの批判も受けるが、その批判を常に気にしているだけに、ファンの声は聴かなければと言う意識がある一方、経営の安定化という発想もない。飽きたら売ればいい。 ブレーンから置き去りにされるより、参加した方が良いじゃないですかと言われればOKもするが、風向き悪いと思ったら、鶴の一声ですぐ抜けられる。
しかし、経営や収支を気にしてじり貧になっているアーセナル、もと元じり貧のスパーズ、大投資をして優勝したが後が続かず補強が厳しいリバプールにとっては、起死回生の策だったのにポシャってしまってお気の毒。昔の名声ファン層を基盤に無理やり補強を続けてきたManUも今後は苦しい立場になる。
それでも、イングランドのクラブはプレミアリーグが放映権料を稼いでくれるので、まだましな方だが、放漫経営で負債が累積しているバルサとリアルにとっては、大変な痛手だろう。(喝采パチパチ)
0 件のコメント:
コメントを投稿