Festive Season4連戦の3戦目は対Liverpool (Home)、今シーズンの行方を占う極めて重要な意味を持つ試合だった。
話は少し飛ぶがSkyでPremier 100 Clubと言うのをやっていて、100ゴール以上を記録した選手の全ゴールを再現していたが、そのシリーズに当然Drogbaのゴール集もあって、04/05年シーズンのビデオがあった。
相手は忘れたが先制点を奪われてそれに対する逆転のDrogbaゴールだった。10年前、ついこの間のような気もするが見てみると、モリーニョを筆頭に皆若い。そし
て、先制されても必ず点を取って勝つんだという気迫が画面からひしひしと伝わってきた。
それも、テリーやランパードからではなく、ティアゴやジョー・コール、グジョンセンやギャラスと言った必ずしも常時先発を約束されてはいない選手から伝わってきた。そこでは上手にプレーしようとか、お客さんが喜ぶプレーをしようという意識なんか全くなく、兎に角勝つんだという気迫だった。
最近のChelseaは上手なプレーは多いがこの気概に欠けているように見える。 ただ、開始10数秒で失点して、必死になって逆転した11月末のSouthampton (Home)ぐらいから、何となくこの気迫というか気概が少しづつ感じられるような気がしている。
このLiverpool戦開始3分でゴール前のこぼれ球を決められて、先制を許す苦しい立ち上がり。
しかし、開始直後の失点は、返す時間が充分あり、もともと必ず点を取って勝つつもりだったんだから、見かけほどダメージはない、と思っていると、まさにChelseaの闘争心に火がついた。
この試合の前半は、今シーズンでも一番の出来だったのじゃないかと思う。
モリーニョも試合後、プレミアの素晴らしいところは、極限まで集中して戦うことだ、だからイバノビッチとランパードの2人も前半で怪我してしまった、と語っていたが、まさにそれぐらい素晴らしい前半だっ
たと思う、
17分に絶好調Hazardが同点のゴール、30分過ぎにEtoさんが逆転のゴール。
Oscarのクロスに相手DFとともに足を出したEtoの足先に当たって、ファーサイドのゴールへ向かうボールをキーパーが指先で辛うじて弾き、コースを少し変える。 ああ、また僅かにゴールポストの外側へ弾かれたか、と思ったが、さすがここはStamford Bridgeチェルシーのホームグラウンド、外側に少しそれた後、バウンドしてゴールポスト、ギリギリ内側へゴールイン。
新聞ではキーパーのミスと言う書かれ方をしていたが、それはEtoさんの集中力をないがしろにするもので、キーパーが指先でもかすったのことを褒めるべきだ。
と言うか、試合後、Liverpoolよりの解説が目立ち、少し腹がたった、でも一番腹が立ったのはモリーニョだったみたい。
前半はランパードの素晴らしい中距離シュート等他にも幾つもチャンスを作った。健闘していると目立ったのはウィランで、珍しい先発で気合が入りまくり、最初のうちファウルの連発でその内カードをもらうと心配になったが、兎も角攻めだけではなく、守りにもすぐ走って戻る姿に好感を持った。
試合前、モリーニョが冗談っぽくちょっとでいいから、なんか、故障してくれないかなあ、体調不良とか、と言っていたスアレスはテリーとケイヒルが常時確実に受け渡し、後半の一時期まで殆ど試合をさせなかった。
ただ、60分頃から、Chelseaのスピード、攻めの集中力がガタンと落ちた。 まだ守りに入るのには早過ぎる感じで、前半飛ばし続けた疲れがでたのか、前半で交代したランパード、イバノビッチと言ったベテランの重しがなくなって、少しどうしていいかわからなくなったのかもしれない。
守りに入ったこともあって、後半の後の方少し自陣でのプレーが増え、ピンチもないわけではなかったが、実力の差を見せ付けて、完勝した。
しかし、試合後のインタビュー、解説では前半のEtoのチャージがレッドカードものだ、とか、スアレスに対するチャージがペナルティだとか、言われた。
スアレスに対するチャージは、PKエリア内でボールをアスプリクエタに奪われたスアレスがクエタを追おうとしたところで、横から来たEtoに引っかかったもの。 これをPKだPKだと騒いでいたが、最悪でもPKエリア外のフリーキック、ボールとはもはや関係のないところでの単なる衝突というのが、(きっと)レフェリーの判断。 対して大袈裟に言うほどのことではない。 それよりも前半にエリア内でHazardを倒したルーカスのプレーは100倍明らかにPKだった。
と腹に据えかねたモリーニョ試合後のインタビューで、スアレスの転倒をAcrobatic Swimming pool Diveと大袈裟に表現してみせ、解説者は彼も彼もLiverpool出身で、Chelsea出身者がいない(実際いないわけではないが)、と不満爆発、10年前なら個人攻撃やTV局攻撃になって後味の悪いインタビューになりかねないところ、今年は、”引退したら、そう75歳で引退して、Chelseaびいきの解説者になるからその節はよろしく。”と付加えて、笑いをかったが、今年のモリーニョのインタビューは記者と和気藹々の和やかなものが多い。
翌日のメイルは75歳のモリーニョの写真を合成して作って見せていた。
今回のラッキーガールはゆかさん。
髪の毛を一部緑色にして、どこのちんころパンク姉ちゃんかと思ったら、英国でしか出来ないのでヘアマニキュアをしてみたという、パンクとは無縁のワーキングホリデイ中、22歳の真面目なお嬢さんでした。
兎に角、Liverpool戦に勝ちをもたらした勝利の女神です。
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